X(旧Twitter)投稿のネタ切れを防ぐコツやアイディア
X(旧Twitter)は情報発信を始めてぶつかるのが、ネタ切れ問題です。ネタ切れは多くの人が直面する問題で、投稿の質や頻度に影響を与えます。この記事では、経営者やフリーランスの方がご自分の事業を広く知っていただくためのX(旧Twitter)運用を行う際に、ネタ切れを防ぎ、細く長くX(旧Twitter)運用を続けるためのコツやアイディアをご紹介します。
もくじ
―ビジネスアカウントは投稿ネタの基本テーマを決める
―投稿ネタのジャンルを絞る考え方の例
―投稿し続けられるネタの探し方
―カテゴリ別、ネタの基本的なアイディア案
―ネタ切れを防ぐ継続的な習慣を取り入れる
―アイディアを育てるテクニック
―投稿数を増やしたいときに注意したいこと
―まとめ
ビジネスアカウントは投稿ネタの基本テーマを決める
経営者やフリーランスの方がビジネスユースのX(旧Twitter)運用を行っていて、現時点で特定のテーマがない場合は、ここで一旦立ち止まり、基本テーマの設定をおすすめします。初期のテーマ設定についてはこちらの記事で詳しくまとめていますので、ご参照ください。
理想の顧客に向けてX(旧Twitter)で発信する投稿内容や投稿頻度の考え方
下記の表は私のX(旧Twitter)アカウントの基本コンテンツ案です。興味範囲が増えたり活動内容の変化によって内容は都度調整していますが、だいたいこの内容で運用しています。5つのテーマを決めていますが、テーマが決まっていることで興味・関心が絞られ、情報が目に留まりやすくなります。
私のアカウントは、毎朝「今日は何の日」を投稿、IT系やマーケ系の「最新情報」がおもなつぶやきテーマ。ここでネタ切れになった場合は、フォロワーさんのつぶやきも定期的に読みに伺っているので、「あ!」とか「お!」とか思うことがあった際はコメントを書き込んだり、そこからいただいたインスピレーションをブックマークしたり、アイディアメモとしてストックしたりします。
フォロー・フォロワー関係になっている方は興味関心が似ている方が多く、交流して楽しい場でありながらも、貴重な情報源のひとつになっています。ですので、この情報カテゴリの中で活動していると、ネタ切れは比較的起こりにくいです。
上記のように特定のジャンルをX(旧Twitter)で発信するテーマとして決めていない場合は、ネタ探しの第一歩として、ご自分の興味・関心をリストアップします。これにより発信したいトピックを明確化できます。
経営者やフリーランスの方は自分のビジネスのためにX(旧Twitter)を利用されていると思いますので、もちろんご自身の関連ジャンルに絞ることをおすすめします。
投稿ネタのジャンルを絞る考え方の例
たとえば、ハック系が好きなWebデザイナーの方の場合。
- 日常生活の中で出会ったデザインのポイント解説(デザイナーならではの視点)
- 今しているお仕事の中で気づいたデザインのコツや再現性のあるアイディア(発見・学び・共感)
- Webデザインの最新情報やハックなど(発見・学び)
- ご自身の得意なことでデザインとは関係ないけど仕事にもちょっと関わるような話題(全体の1割/人柄を伝える情報枠)
このアカウントの場合、デザイナーであることを全面に押し出したアカウント運用になります。デザイナーならではの視点を投稿することで、「この人のセンス、好きだな」「この人のデザインに対する考え方が好き」「フォローしているとデザインを知るきっかけになる」等の気持ちをフォロワーに感じてもらえることを目指します。
ただ、デザインに関する学び情報のみに絞りすぎてしまうと、役立つ情報だけを取られて、デザイナーであるその方自身に興味を持ってもらうことが難しくなってしまいます。全体の投稿を10とすれば、1~2ぐらい自分らしさが伝わる投稿を混ぜます。それが上記「4.」の人柄を伝える情報枠での発信です。
カテゴリ別、ネタの基本的なアイディア案
とはいえ、自分なりの投稿ネタが思い浮かばない方のために、基本的なアイディアをご紹介します。この内容にご自身のビジネスジャンルを掛け合わせて考えてみてください。
- 情報発信・教育
専門知識や業界の最新情報を発信することで、フォロワーにとっての価値が高まり、信頼性も向上します。また、学びのある内容を投稿することで、フォロワーにとっても学びや成長を感じることができます。 - インスピレーション・モチベーション
名言や成功体験を共有し、読んだ方の励みやインスピレーションになる投稿をします。これにより、その投稿内容にファンがついたり、フォロワーとのつながりが深まることが期待できます。 - パーソナルな話題
日常生活や趣味、旅行のエピソードなど、自分自身に関する話題を投稿します。個性や価値観を表に出すことで、共感を呼び起こし、リアルなコミュニケーションが生まれる可能性があります。ただし、ビジネスアカウントの内容とかけ離れていきやすいので、割合的には全体を10とすれば1~2程度の割合がおすすめです。 - エンターテインメント
面白い画像や動画等を投稿。エンターテインメント性の高いコンテンツは、リツイートやシェアがされやすく、新たなフォロワー獲得につながることも。ただし、こちらも「パーソナル話題」と同じ懸念があり、ビジネスアカウントの内容とかけ離れていきやすいので、割合的には全体を10とすれば1~2程度の割合がおすすめです。
投稿し続けられるネタの探し方
さて、投稿するジャンルを決めたら、そのジャンルの中で長く投稿を続けていくことが大切になってきます。続けやすいコツは、ご自身の職業+αの情報にすることです。私の場合はデジタルマーケティングを生業にしていますが、同じ職業の方は当然多数いらっしゃいます。そこで特徴を出すため、
コンテンツマーケティング × ツール × ひとり事業 × 本好き
の要素を掛け合わせることで、人とかぶらない情報発信ができるよう情報設計をしています。
「書籍紹介」や「今日は何の日」はどちらもコンテンツマーケティングと全然関係ありませんが、私が継続して投稿しやすく、好き・得意なことである点、また、本好きなことは私のアイデンティティのひとつでもあるので加えています。
人それぞれ得意ジャンルや好きなこと、放っておいても追及しているテーマがあると思いますので、それらをかけあわせて「自分らしい」投稿ジャンルを3~5つ設定してみてください。このほか、時事ネタやトレンドを活用すると、いつもと違った話題提供も可能になります。Yahoo!のリアルタイム検索やはてなブックマークもおすすめです(アプリもあります)。
また、フォロワーとのコミュニケーションを大切にし、いただいた反応やご意見から新たなネタを引き出せることもありますので、できる範囲で交流することもおすすめします。いやらしいことを言うと、他アカウントと交流のないアカウントのインプレッションは表示率が下がるアルゴリズムにもなっていますので。
ネタ切れを防ぐ継続的な習慣を取り入れる
ネタ切れを防ぐためには、逆説的ですが、毎日の投稿習慣を身につけることが重要です。毎日投稿することでアイデアを引き出す力が自然と養われます。続けることで日常の出来事や変化に今まで以上に関心が高まり、「気づく」力もついてきます。また、発信し続けるとフォロワーからのリプライや反応を通じて得る情報も増え、新たなアイディアが湧きやすくもなります。
以下にネタ切れを防ぐために継続したい習慣をまとめました。
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毎日投稿する
ネタ切れを防ぐためには、毎日の投稿習慣を身につけることが重要。決まった時間帯に投稿することで、習慣化しやすくなります。短い投稿でも続けることが大切。コンテンツカレンダーを作って運用すると、投稿計画が立てやすいです。 -
アイデアメモを作る
思いついたアイデアはすぐにメモし、カテゴリー別に整理しておくのがおすすめです。定期的にメモを見直し、アイデアのブラッシュアップを行います。ネタ切れの際に参照できるネタ帳があると心強いので、作っていない方はぜひ。 -
定期的なリフレッシュとインプットの時間
休暇や趣味を通じたリフレッシュは、新しいアイデアが湧くきっかけになりやすいです。一見ビジネスと関係ない内容の書籍や映画、イベントなども、興味があるものは手を伸ばしてみてください。新しい情報を得ることでアイディア回路がつながっていくきっかけが生まれることが多いです。
「煮詰まってるかも……」と感じるときは、いつもと違う場所に出かけてみてください。情報やアイディアを絶えず探し回る記者や編集者があちこち出歩くのは、そういう理由も背景にあります。 -
成功事例や他人のアプローチを学ぶ
他のユーザーの投稿を分析し、自分の投稿に活かします。同じジャンルの方はもちろん、全然異なるジャンルでもかまいません。成功しているアカウントは何が違うのか、自分のアカウントとの違いを洗い出し、取り入れられる点があればさっそくやってみます。トライアンドエラーを繰り返すことで、アカウントを成長させることが可能になります。
アイディアを育てるテクニック
日常的にアイディア出しが必要な記者や編集者の間では、アイディアが出る場所に関する有名な話題があります。
古代中国(北宋)の政治家・学者であった欧陽脩(おうようしゅう)が、文章を考えるのに適した場所として「三上(さんじょう)」であると書いたことです。三上とは馬上・枕上(ちんじょう)・厠上(しじょう)のことで、
・馬上……馬に乗っているとき
・枕上……寝床に入っているとき
・厠上……トイレに入っているとき
今から1000年以上前に書籍に書かれたことですが、アイディアが浮かぶ場所は今もなお、その場所であると言われています。散歩やお風呂も有効です。アイディアが浮かばないときは、ぜひこのことも意識して、日常の中でいつでもメモが取れるよう意識してみてください。
また、個人的におすすめしたいのは、美術館や博物館など、人の才能が“凝縮している文化”に触れることです。とくに芸術家は自分の才能一本で人生を生きている方がほとんどですので、作品からにじみ出る人柄、人生、想いなどが言葉以上の何かで感性に語りかけてきます。芸術を通して感じる気づきは、普段の生活では感じられない何かとつながることも多く、新たな感性が拓くこともあります。
定期的なリフレッシュといつもと違うインプットの時間を意識して取ると、情報のバリエーションが自然と増えていきます。いつも同じ場所に座り、同じ人と話し、同じ情報源を眺めて新しいアイディアが湧くことはありません。新しい情報や体験の機会を増やすことで、新たなアイデアに出会う機会が増えますので、できる範囲で試してみてください。
投稿数を増やしたいときに注意したい点
注意が必要なのは、なんとか投稿数を増やそうと、設定した投稿ネタのジャンル以外を無理やり投稿することです。
よくあるのは、唐突にランチで食べたもの、素敵なレストランに行った、嫌なことがあったときの愚痴や嘆きなど。とくにネガティブなことをつぶやくのはおすすめしません。ビジネスユースのアカウントでこういう投稿をすると、たとえば「デザインやそれにまつわる話題を発信する人物」として情報発信の話題を絞ってきたのに、積み重ねてきたイメージを台無しにすることにもなりかねません。
ネガティブな投稿をツイートしたくなる気持ちもわかりますが、気持ちが高まった際は、このアカウントで何がしたくて運用を始めたかを思い出し、別のアカウントで吐き出すか、日記に書き留めるか、紙に書いて破って捨てるなど、気持ちを別のところで軽くすることをおすすめします。
まとめ
ネタ切れを防ぐためには、自分の興味・関心をリストアップして投稿内容のジャンルを絞り、場合によっては時事ネタやトレンドを活用、創造力を刺激するアイディアを試してみてください。
継続的な投稿習慣とアイデアノートの活用、定期的なリフレッシュとインプットの時間を大切にすることで、ネタ切れしにくいアカウント運用をしていく可能性はどんどん広がっていきます。できそうなものから焦らずひとつずつ試してみてください。自分らしさを発揮しながら、楽しくX(旧Twitter)運用が実現できるよう応援しています。