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【前編】フォロワーを増やすために知っておきたいX(旧Twitter)のアルゴリズムと考え方

X(旧Twitter)のフォロワーを増やす

本記事の目的は、X(旧Twitter)のプラットフォームとしての理念を理解し、それをアカウント運用に活かすことです。理念や背景、最新情報を知ることで、X(旧Twitter)の運用を通じてフォロワーが増える仕組みや背景がわかりますし、何をやるべきで何をやるべきではないかも、腹落ちします。

すべてを覚える必要はありませんが、ふわっと概要を知っているだけで腑に落ちることが増えますので、一度目を通していただけたらと思います。

もくじ

TwitterがTwitterだった頃の話
イーロン・マスクの買収による変化
ジャック・ドーシーからイーロン・マスクに変わったことで理解したいこと
アルゴリズムの話

TwitterがTwitterだった頃の話

Twitterは、2006年、ジャック・ドーシー、ビズ・ストーン、エヴァン・ウィリアム、ノア・グラスの4人によって誕生しました(※)。ローンチ当初から革新的なコミュニケーションプラットフォームとして注目を集めました。

ジャック・ドーシーは「公共の会話の場の創造」を掲げ、誰もが自由に意見を表明し、対話できる場所をつくることを目指しました。ビズ・ストーンは「世界をよりよくするためのツール」としてTwitterを位置づけ、情報共有を通じて社会によい影響を与えることを夢見ました。エヴァン・ウィリアムは「情報の民主化」を理念とし、誰もが等しく情報を発信し、受信できるプラットフォームとなることを目標としました。

Twitterの特徴的な140文字制限は、単なる技術的制約から生まれたものではありません。当時普及していたSMSの文字数制限(160文字)にインスピレーションを得たもので、ユーザーに簡潔で即時性のある発信を促すための巧妙な仕掛けだったそう。

そのため、文字数の制限によって短い文章で的確に情報や感情を伝える新しいコミュニケーション文化が生まれ、育ちました。政治家から一般市民まで、誰もが等しく140文字の中で自己表現を競い合う、まさに民主的な場が形成されたのです。

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加えて、効率的で即時性の高い情報を重視する新たなコミュニケーション様式を生み出し、世界中の人々の思考と表現方法に大きな影響を与えました。

Twitterが「Twitter」だった頃、それは単なるSNSではありませんでした。Twitterは世界中の人々をリアルタイムでつなぎ、情報を民主化し、会話を促進する革新的なツールであり場となったのです。

※ノア・グラスは後に会社から追放され、創業者として名を残すことを許されていません。

イーロン・マスクの買収による変化

2022年10月、テスラとスペースXのCEOとして知られるイーロン・マスクがTwitterを440億ドル(約5兆9000億円)で買収し、世界中に衝撃が走りました。この買収は、単なる所有権の変更だけでなく、プラットフォームのビジョンと方向性に大きな変革をもたらしました。

イーロン・マスクは買収後すぐに、Twitterを「言論の自由の広場」にすると宣言し、コンテンツ管理の方針を大幅に緩和しました。これにより、以前は制限されていた種類の発言が増加し、プラットフォームの雰囲気が変化しました。

さらにイーロン・マスクは、Twitterを「すべてのアプリ」へと進化させるビジョンを示しました。これは、コミュニケーションだけでなく、決済・ショッピング・エンターテイメントなど、あらゆる機能を統合した総合アプリを目指すものです。

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2023年7月、Twitterは「X」へと改名されました。この改名はイーロン・マスク長年の夢である「X」ブランドの実現であり、プラットフォームの新たな方向性を象徴するものでした。「X」は無限の可能性を示唆し、従来のミニブログサービスの枠を超えた野心的な未来像を表すという意味をもっています。

しかし、これらの変化は、インフルエンサーや広告主に大きな影響を与えました。コンテンツポリシーの変更により、一部のインフルエンサーは新たな環境に適応する必要に迫られましたし、広告主にとっては、プラットフォームの方向性の変化とコンテンツ管理の緩和が、広告戦略の再考のきっかけとなったのです。

結果、広告主のTwitterからの大量撤退が相次ぎ、欠けた損失の穴は今なお埋められていません。

ジャック・ドーシーからイーロン・マスクに変わったことで理解したいこと

X(旧Twitter)の運用において、ここまでの話で理解しておきたい点をまとめると、以下のとおりです。

  • X(旧Twitter)が世界中の人々をリアルタイムでつなぎ、情報を民主化し、会話を促進する場であることに変わりはない
  • イーロン・マスクは、X(旧Twitter)上でコミュニケーションから決済まで完結できる場をつくりたがっている
  • X(旧Twitter)の外に誘導する外部リンク付きの投稿は”よくない投稿”とみなす(=外部リンクせずにXの中で完結してほしい)

なんだそんなことかと思うかもしれませんが、これを理解するとしないとでは、運用の際に湧き起こる「?」の発生率が圧倒的に減ります。これらの背景があるからこそ、アルゴリズムのルール、投稿内容や他ユーザーとのコミュニケーションが重要な理由が理解しやすくなります。

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アルゴリズムの話

ここまでの内容を踏まえてアルゴリズムを理解すると、より運用の考え方や、何をすればよくて、何がよくないのかが理屈でもって理解できます。

で、すみません、今日はここまでにします。次の記事【後編】でアルゴリズムの話を解説します。「フォロワーを増やすための個別アドバイスが欲しい」「SNS運用の最適化を相談したい」という方のご相談にも乗っていますので、気軽にお声がけください。
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