もくじ
- ホームページとSNSの関係性
- どのSNSを使えばよいか
- ストック型とフロー型でSNSを考える
- SNSごとのユーザーの行動特性を頭に入れておく
ホームページとSNSの関係性
「ホームページ」とSNSが増えるだけ増えて、何を基準に考えればよいか、というご質問をよくいただきます。並行運用される代表的なSNSは概ねこの5つ。
代表的なもの
- youtube
- メルマガ
その他
- LINE
- note
- tiktok
- stand.fm
あたりが挙げられます。
関係性の考え方は、これらの運用をすることで何を得たいかというゴール設定によりますが、ECサイトがシンプルでわかりやすいので例に挙げてみます。
たとえばTシャツ屋さんのECサイトがあったとします。ゴールはもちろん商品の購入です。ECサイトをオンライン上にオープンしてもすぐにお客さんは来ません。なので、集客のためのツールを用意します。それがSNS、その関係性を簡単にまとめたのが上の図です。中心に来るのはECサイト。すべてはECサイトに集客し、購入への流れを作るために人の流れを作ります。人の流れの作り方については、サイトの目的によって異なるのでここでは省きます。
どのSNSを使えばよいか
これに関しては、できる限り全部です。SNSは“SNSによって住んでいるユーザーが違う”からです。
twitterは毎日ニュース代わりに見るけど、Facebookは友達の様子を見るためにたまに開く程度
twitterは情報収集に使って、Facebookは仕事の連絡用ツール、instagramは趣味で使う
Facebookは仕事用の情報収集、instagramはリアル友達との連絡用、twitterは趣味で使う
このように、三者三様の使い方があります。ご自身を顧みてみてください。それぞれのSNSをどうお使いでしょうか。FacebookもtwitterもLINEもinstagramも全部ご覧になっているとしても、取得する情報やその接し方はSNSごとに分けて使っていると思います。
私自身を例に挙げてみます。
Facebookは仕事や友人などリアルな知人との連絡ツールかつビジネス系情報のRSSツールとして使い、twitterはリアルタイムの最新ニュース閲覧とデジタルマーケティング関連の情報収集を。LINEは親しい人とのみの連絡に使い、ニュースや公式アカウントは基本的にブロック。instagramやyoutubeは仕事とは無関係の好きなものをフォローして楽しむ……といった具合に、できるだけ無意識にSNSで時間を奪われないように明確に重要度と用途を分けて使っています。
ですから、私自身のフィードに投稿や広告が表示されたとき、同じ情報でもSNSによって得る印象と取る行動が違います。Facebookでデジタルマーケティング系の広告で出てきたらクリックする可能性が高いですが、instagramとyoutubeに出ている広告はブロック。twitterでデジタルマーケティングの広告が出てきた場合はスルーします。LINEに至っては企業アカウントはオールブロックです。
余談ですが、企業アカウントの投稿について、「SNSごとに投稿する内容を変えたほうがいいですか?」という質問もよくいただきます。それについては同じでいいと思います(メディアの特性に合わせたカスタマイズはあっていいと思いますし、あったほうが効果は出やすいです)。
ということで、できる限りのSNSを運用することをおすすめする理由は、情報は人が見る場所(SNS)によって“刺さる度合い”が違うので、刺さってもらえる場所をできるだけ多く作りたいためです。
ストック型とフロー型でSNSを考える
SNSを使うときにもうひとつ覚えておきたいのが、「ストック」と「フロー」の考え方です。Facebook、twitter、LINEは「フロー」型のツールとして考えます。投稿がユーザーが見たいタイミングでユーザーのTLを流れていくためです。
一方、youtubeやnoteは「ストック」型のツールです。大枠で見ればフロー型ツール同様TLに流れていきますが、各プラットフォームにコンテンツが貯まりますし、ユーザーがあるアカウントを気に入ると、該当アカウントのコンテンツを留まって閲覧する行動が発生しますので、ストック型と考えます。
twitterやFacebookもストック型として見られなくはないのですが、どちらかというと瞬間的な拡散に大きな特徴をもったツールであることから、フロー型と考えます。instagramは微妙なところで、人によって判断が異なります。私は拡散型SNSと考え、フロー型ツールとして捉えています。
SNSごとのユーザーの行動特性を頭に入れておく
フロー型とストック型のどちらも、各プラットホームにユーザー行動は依存します。twitterならtwitterの中でユーザー行動が完結するように使い勝手(UI・UX)が設計されていて、twitterを開いている途中に外部URLを踏んでも、結果的にtwitterにユーザーが戻ってくるように行動しやすい流れになっています。これはどのSNSも同じです。
ですから、導線設計を考えるときには、その「動きやすさ」をつき破って、自社サイトに連れてくる魅力と仕組みを考える必要があります。SNSは使い勝手がよく、無意識に使っている方が多いですが、それはそう行動するよう設計されているためです。
SNSを使ってユーザーを自社サイトに連れて行きたい場合は、ご自身がSNSをどう使い分けているかをまず考えてみてください。どんな文言だったらクリックするか、どんなキーワードに反応するか、どんなアカウントだったら信用できそうか……など。
新規ユーザーから得るワンクリックを「ワンクリックの重み」と名づけて呼んでいるのですが、人はそう簡単に知らない方や知らない企業のリンクをクリックしません。その未知のリンクを、“喜んで“”無意識に”踏んでもらうために必要なことは何か。それを突き詰めていくと、SNSの使い勝手、SNSごとのユーザー特性と自社サービスとの相性をどううまく組み合わせるかという点に向かいます。
SNSについては全体概要を掴むために、それぞれのアカウントを作って何でもいいから投稿してみることと、全体感がわかる本を2冊ぐらい読んでおくとふわっと理解できると思います。
▼このへんとか
- デジタル時代の基礎知識『SNSマーケティング』 第2版 「つながり」と「共感」で利益を生み出す新しいルール
- SNSマーケティングのやさしい教科書。改訂新版 Facebook・Twitter・Instagram─つながりでビジネスを加速する最新技術SNSマーケティングのやさしい教科書。改訂新版 Facebook・Twitter・Instagram─つながりでビジネスを加速する最新技術
ここまでSNSの性質と選択についてざっくり述べてきましたが、本題に行く前に力尽きましたので、続きは別記事に渡したいと思います。Tシャツ屋さんの話まで行かなかったーーーー。