- サイトの「穴」探しからスタート
- 離脱原因を特定する
- オペレーションを整理する
- リニューアル戦略を立てる
サイトの「穴」探しからスタート
先日新規のサイト構築の話を書いたので、リニューアル戦略のことにも触れてみます。新規でのご相談より、リニューアル対応のほうが実は案件としては多いですよね。
リニューアルの際、意識して探すのはサイトの「穴」です。リニューアル目的はそれぞれですが、往々にして課題や不満が起点になることが多いです。ですので、まずは課題を確認し、課題の背景、リニューアルによってどう解決したいかを明確にし、課題解決の目的とサイトリニューアルによって実現したい未来(の目標)をスタート地点に据えて考え始めます。
確認する数字はケースバイケースではありますが、下記を確認します。
- Google Analytics
- Google Search Console
- 管理している数値(売上・KPI等の年間数値。過去2年分ぐらい)
サイト概要を掴む際にどのサイトも必ず見るのは、これらです。日単位、週単位、月単位、年単位で各種比較を行います。
確認数値の例
Google Analytics
・ユーザー>概要
・ユーザー>ユーザー属性
・ユーザー>テクノロジー>ブラウザとOS
・集客>参照元/メディア
・集客>参照元ソーシャルネットワーク
・行動>サイトコンテンツ>すべてのページ など
Google Search Console
・サマリー
・検索パフォーマンス
・カバレッジ など
このほか、各サイトの指標に合わせた数値を随時確認しています。
離脱原因を特定する
上記の数値と売上がある場合はその数値やCV関連値を見ると、概ねどこに穴が開いているかがわかります。穴の“あたり”をつけたら、サイト流入からCV(※)完了までの導線確認を行い、想定ユーザーのライフスタイルや行動パターンと照らし合わせます。
このあたりで離脱原因が概ね予想できますので、あとはオンラインの行動と連動したオフラインのオペレーションや、クレームや問い合わせの閲覧が可能であれば離脱原因の仮説とすりあわせると、だいたいの場合は原因を特定できます。
※CV……Conversionの略。WEBサイトの成果を示す言葉で、購入完了や会員登録完了などをCV数値として設定することが多い。
オペレーションを整理する
オフラインのオペレーションまで見直せたら、あとは簡単(?)です。
- オフラインの課題をリストアップ
- オンラインと連動している場所でボトルネックになっている部分を特定
- オンラインとオフラインの連動箇所の“詰まり”を解消する
箇条書きにすると簡単ですが、ここに関わる社内の人数って多いですよね。ですので、それを解消するには根気と勇気が必要ですが、やってみる価値は高いですし、ここが解消されたときに売上に反映する金額の大きさは、想像以上だと思います。ぜひ勇気をもってやってみてください。
余談ですが、私も以前社内で“パンドラの箱”と呼ばれていたECサイトについに手を付けることになった際、やりたくなくて何度も抵抗しましたが、逃げ切れないと諦めて取り組みました。多大な手間暇と時間と根気が必要でしたが、考えていたよりずっと大きな結果を得られて、非常に良い経験となりました。それになにより、“詰まり”を解消したおかげでうなぎのぼりに伸びていく売上を見るのが、楽しくてしかたありませんでした。
リニューアル戦略を立てる
戦略を立てる前にこの流れを経てきました。
- オンラインの現状把握
- サイトの「穴」特定
- オフラインとのつながり把握
- オンラインとオフラインの詰まり解消プランを立案
ここで初めて戦略設計に入ります。以下は一例ですが、下記のようなものを考えます。人によってやり方は違うと思いますが、コンテンツマーケティング+SEOを主軸に考える場合の例として見ていただけたらと思います。
戦略骨子
・新サイトで実現したいこと(目的)
・更新し続けることで集客を実現できるプラン
・CVまでの導線設計
・連携させるSNSと導線へのつなぎ方
・ユーザーのライフスタイル
・定期運用プラン
・基本数値の設定(KPI等)
現サイトの課題と新サイトの目標をすり合わせ、サイトの穴を埋める準備ができたら、いよいよ全体設計です。上記を決めることで、新サイト運用によって目的を達成するための、
- どんなコンテンツを
- どのくらいの頻度で
- どんなツールを使って
- 何曜日の何時に更新するか
が明確になります。
コンテンツの内容は既存サイトのコンセプトを引き継ぐことになるのと、ここで説明し始めると長くなるので略しますが、これまで得ていた数字とこれから得たい数字に流入キーワードをかけあわせると強化したいコンテンツは自ずと見えてきます。
全体の流れとしては、こんな感じです。