「更新のたびに費用がかかる」
「管理費の内訳がよくわからない」
「もう少しホームページにかかる費用を抑えたい」
そう感じている個人事業主(フリーランス)や経営者の方は多いと思います。この記事では、何をどうすればホームページの管理費を年間43万円削減できるのか。また、どういった流れで進めていくか、そのために知っておきたい基礎知識と工程を解説します。
もくじ
制作会社に管理費用を払っていて不満がある場合
ホームページの構造がわかると費用がわかる
制作会社の管理費の内訳
ホームページの管理を見直すときの選択肢
自分でホームページを管理するには何が必要か
自分の名義に変えるための具体的な手順
移管後、ホームページ管理として自分で行うこと
自分で運営すると年間数十万円の管理費用が不要に
ホームページを自分で管理するための最初の一歩
冒頭のような、費用に関する疑問や納得のいかなさを抱えている場合、次のような状況にあることが多いです。
ホームページのブログ1ページつくるだけで、なぜこんなに費用がかかるのか。毎日何かをしているようには見えないのに、どうして毎月お金を取られるのかわからない。そんなふうに感じますよね。そう感じる場合は、ホームページがどこに存在していて、なぜ変わらず表示され続けているかの背景を知ると、理解しやすくなります。
難しい技術的な話は抜きにして、ホームページを「家」にたとえて説明します。オリジナルのドメイン(URL)で表示されるブログも、同じように考えます。家を建てるには土地が必要で、その土地には住所があります。ホームページの場合も同じです。ホームページも、置き場所としての土地があり、住所があります。
ホームページ(ブログ) = 家
サーバー = 土地
ドメイン = 住所
続いて、土地となるサーバーについてです。
■サーバー(土地)
■ドメイン(住所)
つまり、現状では自分で何かを契約していない場合は、制作会社があなたに代わって土地と住所を管理し、管理手数料を含めた費用を「管理費」「保守費用」などの名目で請求しているケースが一般的です。
月々の管理費には、通常以下が含まれています。
■基本的な運営費用(月額1,000円〜5,000円程度)
■制作会社のサービス費用(会社により異なる)
平たくいうと、保守費用です。わかりやすく言うと、ホームページを正常に動かし続けるための維持管理費用です。制作会社によって価格設定は大きく異なりますが、基本運営費用とサービス費用を分けて考えると、コスト構造はこのような内訳になります。
制作会社に支払っているのは、ドメインとサーバー利用費の年間利用料の分割料金と、何か軽微なエラーが起こったときの保障費用のようなものです。制作会社の場合、スキルを持った方(エンジニア)が管理運用していますので、わからないときに必要なサポートしてもらえるサポート費用も兼ねています。
制作会社に支払っている管理費を見直したいと思ったとき、大きく3つの選択肢があります。
自分で管理するために必要な作業は、おもに4つです。
リストアップすると簡単ですよね。どれも知識があれば作業としてそれほど難しくはないのですが、専門用語が多く、制作会社から権限移譲の話をし始めた途端、意味がわからなくて心が折れます。ですが、事前準備をしておけば、ある程度はやり切れます。
なんにせよ、制作会社にある各種権限を自分名義に切り替えてもらうところから始まります。
■ステップ1:現状確認
制作会社に以下を確認します■ステップ2:新しいサーバーを契約
■ステップ3:移管手続き
※メールアカウントがサーバーと紐づいている場合は、メールの設定も必要
■ステップ4:制作会社との契約の解除
おおむねこの流れで名義変更や権限移譲、新サーバーへのデータ移管が完了できます。
※関連記事:事業用ブログを始めるときのドメインとサーバーのサービスの選び方
※関連記事:事業用ブログのためのレンタルサーバーの選びかたと管理
自分で管理するようになると、実は日常的な作業はほとんどありません。
■月1回程度の作業
何かある場合は、ホームページの何かにエラーが起こったり、表示されない等のアクシデントがあるので、そのときに対処すればだいたいは大丈夫です。
■年1回の作業
ドメインとサーバーの更新は絶対に忘れてはいけない、重要な更新になります。自分で管理する上で、最も重要な作業です。これを忘れてしまうと、ドメインを失ったり、サーバーからデータが削除されてしまったりしますので、ホームページの復旧自体が難しくなりますので注意が必要です。
また、一度サーバー等の移管が完了したら、緊急時の対応も考えておく必要があります。緊急時とは、サーバーが落ちたとか、ホームページが表示されなくなったとか、そういう場合です。絶対に起こるものではありませんが、たまに起こることがありますので、その際のお守り的な存在をもっておくと、何か起こったときに慌てなくてすみます。
など。
制作会社に管理を依頼している場合と、自分でホームページを管理した際の費用の比較表をつくってみます。管理費自体は月1万円程度でも、1~3回記事を更新すると、おおむねこのぐらいの金額になりますので、その想定での数字です。
項目 | 制作会社が管理(年間) | 自分で管理(年間) | 差額 |
---|---|---|---|
管理費 | 36万円 | - | -36万円 |
更新作業費 | 12万円(月1万円×12回) | - | -12万円 |
サーバー代 | - | 2万円 | +2万円 |
ドメイン代 | - | 0.3万円 | +0.3万円 |
保守費用 | - | 3万円(年数回の専門家相談) | +3万円 |
年間合計 | 48万円 | 5.3万円 | -42.7万円 |
項目 | 金額 |
---|---|
3年間の節約総額 | 約130万円 |
移管費用(初回のみ) | 10万円 |
実質節約額 | 約120万円 |
費用だけ見ると、とても魅力的な金額ですよね。でもこれだけですぐに自分でホームページを管理しようと決めるのは早計です。冒頭にも書きましたとおり、自分で管理するためには、サーバーやドメインの移管作業が必要になります。
できるだけ制作会社の方の協力を得て、穏便に行うのがもっともよい移管方法になります。そのためには、最低限の知識と事前準備が必要になります。また、ホームページは著作権を伴うものなので、制作会社との契約内容によっては、スムーズに契約解除がしにくいケースも多々あります。
現在の契約内容を確認する
制作会社に以下の内容を確認します。
サーバー会社を調べる
「レンタルサーバー 比較」で検索して、価格とサービスを比較し、自分で管理する際のサーバーを選択します。
移管サポートを確認する
多くのサーバー会社が移管サポートを提供していますが、現在管理してくれている制作会社に依頼したほうが、現状を理解してもらっていますし、移管の際もスムーズです。
別の方に依頼する場合は、現状がどういう状況で、新しくどこに何をどうするか1から説明する必要が出てきます。自分でそれが可能なら問題ありませんが、できない場合は、制作会社の方にお願いするほうが難易度が低いです。こちらの知識も理解してくださっていますし。
まずはここから始めてみてください。次の記事では、「制作会社に頼らず、でも全部自分でもやらない。時間もお金も節約するホームページ管理の考え方」を解説します。